連日の猛暑に、体も心もぐったりしてしまいそうな毎日ですね。
そんな時こそ、ひとくちで心が和らぐような甘味があれば…と思い、
このたび、新しい大福の試作をいたしました。
ご用意したのは、ふたつの冷やし大福。
ひとつは《抹茶クリーム大福》。
もうひとつは《カフェ・オ・レ大福》。
どちらも、やわらかな求肥の中に、ふんわりとした生クリームを閉じ込め、
それぞれの餡と重ね合わせた、暑い季節にも食べやすいひんやり和菓子です。
抹茶クリーム大福には、生クリームと抹茶餡を。
実はこの抹茶、平安時代には薬としても用いられていたといわれています。
心を鎮める力があるとされ、僧侶たちが修行の合間に飲んでいたそうです。
そんな歴史ある抹茶を、餡に仕立て、生クリームと重ねてみました。
冷たくしていただくと、やさしい甘さとともに、抹茶の香りがすっと広がります。
一方のカフェ・オ・レ大福には、生クリームとコーヒー餡を使用。
コーヒーと和菓子の組み合わせは少し意外に思われるかもしれませんが、
実は和菓子職人のあいだでも「餡とコーヒーの相性は抜群」と言われるほど。
コーヒー餡には、しっかりとした焙煎の苦みと、やわらかな甘みをバランスよく。
そこにミルクのコクが加わることで、フランスで親しまれている「カフェ・オ・レ」のような
まろやかで奥深い味わいになりました。
暑い日に、冷たいお茶やアイスコーヒーと一緒に召し上がっていただけたら、
ほんのひととき、暑さも忘れていただけるかもしれません。
まだ試作の段階ではございますが、
皆さまにお届けできる日を楽しみに、味の調整を重ねてまいります。
どうかお体に気をつけて、涼やかなひとときをお過ごしくださいませ。
