旅先で出会った食の舞台

新潟へ今年の新米の買付に行ってきました。
当店でお出しするおにぎりのお米は、新潟の「新之助」という品種。粒が大きく、冷めても美味しいのが特徴のお米です。新之助の刈り取りの時期は、9月末ということで契約農家さんにご挨拶に伺いました。
今年のお米も美味しくできたとのことでしたので、また美味しいおにぎりを提供できると喜んでおります。

契約農家さんとのお話のあとは、新潟の温泉旅館で一泊。
宿で供されたお料理に、思わず息を呑みました。木の舟に盛られた品々は、まるで季節の景色を切り取ったかのよう。器や盛り付けの工夫ひとつで、料理が物語を持ち始めることを改めて教えられました。

味わいもまた繊細で、土地の恵みを存分に活かしながら、口に運ぶたびに新鮮な驚きがありました。ひとつひとつに「心を尽くす」という料理人の思いが重なり、ただ美味しいだけでなく、心に響く一皿となっていました。

この体験は、私自身大きな刺激となりました。料理はもちろん、器や盛り付け、彩りや見せ方までも含めて「ひとつの舞台」であることを忘れずにいたい。季節を写し、心を伝えるような一品をお出しできるよう、今後の工夫に活かしてまいりたいと思います。

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